ホイールの設計講座 (13) ホイール設計くん 右落とし/左落とし表示機能追加

手組ホイール

ホイール設計くん』のアップデートのお知らせです。
ホイール設計くんのホイール展開図のところに,ホイールへのスポークの通し方の基本である右落とし/左落としの絵を表示する機能を追加しました。

イタリアン組の場合はたいてい左落としでよいので迷う人はいないと思いますが,万が一間違えた場合はスポーク長がちぐはぐになり,「駆動スポークが長すぎてスポークが飛び出す」とか「非駆動スポークだけ短すぎでニップルの掛かりが浅い」といった問題が発生します。
私自身,手組みであれこれ車輪を組んでいたときに散々こういう失敗をしました。

経験者だからこそ,「当時,こういうツールがあったら良かったな~」と振り返って感じるので右落とし/左落とし表示機能を追加してます。10本以上組んだことのある方ならまず間違えないポイントですが,最初の1本を組む際や,ホイールの組み方が考えてもようわからんという方にはきっと役に立つはず!!

右落とし・左落としとは?

右落とし・左落としの説明の前に,この言葉の定義から説明します。

ハブのフリー側を上にしてスポークを通したときに,
ドライブ側(フリー側)はフランジの外側からスポークを通す
反ドライブ側(反フリー側)はフランジの内側からスポークを通す
ことを,スポークを上から落とすので「スポーク落とし」と呼んでいます。ストンっと落ちるから。

そして,
・ドライブ側(フリー側)のスポークに対して,反ドライブ側のスポークが左側に落ちることを「左落とし」
・ドライブ側(フリー側)のスポークに対して,反ドライブ側のスポークが左側に落ちることを「左落とし」
と呼びます。

ホイール製作くんでの表示例

図で説明したほうが分かりやすいでしょう。上の言葉の通りです。
イタリアン組 ドライブ側4本組 反ドライブ側4本組の場合は左落とし

イタリアン組 ドライブ側4本組 反ドライブ側6本組(ヨンロク組)の場合は右落とし

※ラジアル組の場合は左落としも右落としもなく,スポークを中から外に通すか,外から中に通すという選択肢しかないため表示されません。

では,いいホイールを組んでいきましょう!

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